インプラント症例

CASE

奥歯で噛みずらい

症例内容

性別:男性
年齢:75歳
欠損様式:単独
埋入本数:2本
埋入部位:36、47
併用手術内容:GBR
手術時間:80分
インプラント体埋入:2013.8.20
上部構造装着日:2014.2.1

初診時口腔内写真 2013.5.17

術前パノラマ X 線写真 2013.8.3

術後 3 年後口腔内写真 2017.2.6

術後 3 年後パノラマ X 線写真 2017.2.6

1. 初診時の状況

全顎的に診査、診断したところ、臼歯部に予後不良の所見が認められた。動揺が認められ、患 者自身も食事がしずらいとのこと。

2. 検査内容

⚫ 歯周基本検査
⚫ デンタルおよびパノラマX線検査
⚫ CT 検査
⚫ 研究用模型による咬合確認
⚫ 全身状態について医療面接:特記事項なし

【診断】
37 部:歯根破折のため保存不可能にて抜歯と判断した。

3. 治療計画

下顎左側臼歯部への固定性補綴物として、義歯およびインプラント治療について長所と短所を含めて提案 した。患者の希望にて、下記のインプラント埋入計画を立案した。

① 36 抜歯
② 3 ヶ月後抜歯窩の治癒を待ち CT 撮影
③ 近遠心、頬舌的な骨幅が存在することを確認。
下顎管までの距離も考慮して#36,#47 にStraumann Standard PLUS φ4.3×11.5mm を埋入予定
④ 3 ヶ月後に印象採得を行い,暫間上部構造をセットし咬合の安定並びに周囲歯肉の安定を察る
⑤ 1か月後、上部構造装着(チタンアバットメント+FMC)
⑥ メンテナンスに移行

4. 手術記録及び経過

2013/8/20 36,47部にインプラント1次オペを施行。歯槽頂切開し、骨面を明示。インプラント 埋入窩をシンプラントガイドをもちいて、通報に従い形成後、36,47部にStraumannStandard PLUS φ4.1×10mm を埋入。ヒーリングアバットメントΦ4.5×4mmを装着後,5-0ナイロン糸にて縫合。 圧迫止血にて止血確認後処置終了した。

2013/9/5 抜糸

5. 上部構造物

2013/12/1
オープントレー法にて 36,47 部暫間上部構造の印象
2013/12/16
暫間上部構造の装着
2014/1/18
オープントレー法にて 36,47 部最終上部構造の印象
2014/2/1
最終上部構造の装着(チタンアバットメント+FMC:スクリュー-固定)

6. メインテナンス

3ヶ月に1度のメインテナンスを行っていく

7. 経過

現在まで3ヶ月に1度のメインテナンスを継続中。

8. 考察

術前に、診断用ステントを用いて CT 撮像を行い、シュミレーションソフトを用いて補綴主導のイン プラント埋入計画を立案した。本症例においては、最終上部構造を FMC を用いた。患者がかなりの ブラキシズムの習癖をもっていたためである.今後も定期的なメンテナンスを行い、注意深く予後を 追って行く。

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