インプラント症例

CASE

左下奥歯が噛みづらい

症例内容

性別:男性
年齢:47歳
欠損様式:遊離端
埋入本数:3本
埋入部位:35 36 37
併用手術内容:GBR
手術時間:45分
インプラント体埋入:2015/09/11
上部構造装着日:2016/01/23

初診時口腔内写真2015.4.30

初診時パノラマ X 線写真2015.4.30

最終上部構造装着後1年後の
術後口腔内写真2017.8.7

最終上部構造装着後1年後の
パノラマ X 線写真2017.8.7

1. 初診時の状況

35歯根破折の疑い、対合歯とのクリアランスは十分であった。

2. 検査内容

⚫ 歯周基本検査
⚫ デンタルおよびパノラマX線検査
⚫ CT 検査
⚫ 研究用模型による咬合確認
⚫ 全身状態について医療面接:特記事項なし

【診断】
35 部:歯根破折のため保存不可能にて抜歯と判断した。

3. 治療計画

下顎左側臼歯部への固定性補綴物として、義歯およびインプラント治療について長所と短所を含めて提案した。
患者の希望にて、下記のインプラント埋入計画を立案した。
①35 抜歯
②3ヶ月後抜歯窩の治癒を待ち CT 撮影
③近遠心、頬舌的な骨幅が存在することを確認。
下顎管までの距離も考慮して#35,#36,#37 にNobel Replace Tapered CC φ4.3×11.5mm を埋入予定
④3 ヶ月後に二次手術予定
⑤その後暫間上部構造をセットし咬合の安定並びに周囲歯肉の安定を察る1か月後、上部構造装着(モノリシックジルコニアクラウン)
⑥メインテナンスに移行

4. 手術記録及び経過

⚫ 2015/8/10 35 36 37インプラント1次オペ
浸潤麻酔後(オーラ注 1,8ml×2 本)、歯槽頂切開し、骨面を明示。
インプラント埋入窩をノーベルガイドをもちいて、通報に従い形成後、#35,#36,#37 に Nobel Replace Tapered CC φ4.3×11.5mm を埋入。#35 頬側スレッド露出部に自家骨移植し、5-0 ナイロン糸にて縫合。 圧迫止血にて止血確認後処置終了した。

⚫ 2015/8/20 抜糸

⚫ 2015/11/23 二次手術を行った。
浸潤麻酔後(オーラ注 1,8ml×2 本)、歯槽頂切開し、歯肉粘膜弁剥離。カバースキュー明示 ヒーリングアバットメントを装着。#35、36 はφ5mm×5mm,#47 はφ5mm×3mm を装着。 #35 はボーンミルにて周辺骨整形 5-0 ナイロン糸にて縫合後圧迫止血。止血確認後処置終了。

5. 上部構造物

⚫ 2015/12/07 オープントレー法にて 35、36、37 暫間上部構造の印象
⚫ 2015/12/17 暫間上部構造の装着 ⚫ 2016/01/08 オープントレー法にて 35、36、37 最終上部構造印象
⚫ 2016/01/23 最終上部構造の装着(チタンアバットメント+モノリシックジルコニアクラウン:スクリュー固定)

6. メインテナンス

3ヶ月に1度のメインテナンスを行っていく

7. 経過

経過良好。現在まで3ヶ月に1度のメインテナンスを継続中。

8. 考察

術前に CT 撮像、診断用 Wax-up を行い、シュミレーションソフトを用いて補綴主導のインプラント 埋入計画を立案した。
1次オペはサージカルガイドを用いて埋入を行ったので、手術時間も短く、 患者の負担を軽減することができた。
今後も定期的なメインテナンスを行い、注意深く予後を追って行く。
上顎右側部の欠損については、インレーブリッジにて現在補綴治療中。

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